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日本橋界隈、最近「カツ」や「肉」を売りにするお店が増えてきています。例えば、ステーキで名をはせた「タケル」の系列店がオタロード付近に進出。ステーキだけではなく、牛カツを扱うお店もあります。一方、なんばCITY側にも牛カツを売りにするお店ができています。どのお店も盛況なようで、タケル関連のお店は平日だろうが休日だろうが行列ができていることが大半です。

しかしながら、天邪鬼な私はといえば「できることなら昔ながらのお店で食事をしたい」と考えるタイプです。もちろん、チェーン店にもお邪魔します。そして、チェーン店といえどもおいしいと感じたお店は素直においしいと評価をします。でも、せっかく外食をするならば、チェーン店ではなく昔ながらのお店でこだわった料理を食べたいと考えるのが人情というものです。

こうしたはねっかえり根性で、日本橋界隈にあるとんかつ屋を求めてさまよっておりました。すると、アンテナにひっかかるお店があるではありませんか!思わず訪問することにしました。

ずーっと同じたたずまいで営業を続けるお店「なにわ」

場所はといえば、なんばCITYからの行き方がわかりやすいように思われます。なんばCITYから難波中2丁目交差点に向かいます。そして、南に2ブロック進み、左折しオタロード方面に向かいます。ちょうど、池波正太郎も愛したシュウマイで知られる「華風料理一芳亭」さんの並びです。オタロード方面に向かってはじめて現れる十字路の右側に位置する場所にお店があるためわかりやすいのではないかと思われます。

日本橋のざわざわした人並みに、ちょっと取り残されたかのようなお店のつくり。よくある一戸建てで見かける勾配屋根にネオンサインで彩られた「とんかつなにわ」の文字。日本家屋を思わせるような重厚な木で構成されたお店の入り口。およそ近代的とは言えませんが、反対に「このお店はうまそうだ」感が満載です。

店先には大きな黒いボックス型の看板があり、メニューの一部が写真入で掲載されています。ロースとんかつ定食(800円)、なにわ定食(串カツの盛り合わせ定食800円)、もりあわせ定食(1380円)などなど。ヘレかつ定食でみると1150円と記載があり、とんかつ専門店としてはリーズナブルな部類に入るのではないかと思われます。

「店構えよし。価格よし」と頭の中で車掌さんっぽく唱えた後に、お店の中に入ります。

 

鈴なりの中高年たち。これは期待が高まる。

 

お店の中に入ると、ほぼ席が埋まっているではありませんか!L字型のカウンターには8席程度の席があり、壁際には2人掛けの席が2セットだけ。こじんまりとした店内ではありますが、これほどきっちり席が埋まっているほど人気とは驚きます。運よく空いていた2人掛けの席の1つを確保して落ち着きます。お茶が提供されるタイミングで、やはりとんかつと言えばロース、と考えて「ロースとんかつ定食」をオーダーしました。

お茶をすすりながら待っていると、どうやらカウンターに陣取るお客さんたちは1グループということに気づきました。さらに聞き耳を立ててみると、どうも定期的にこのグループで「なにわ」さんに訪問されている様子です。「常連さんがいる。しかもグループ。そんなとんかつ屋さん、あるかねえ?これは期待していいんじゃないの??」と自分のお店選びの嗅覚に自画自賛したい心境になってきました。

 

とんかつは間違いなく合格点。一緒に出される「ごはん」は100点満点!

 

高まる期待を胸に抱きつつ待つこと10分ほど。我がロースとんかつ定食がテーブルに到着しました。黒いお盆に載せられたるは、見るからにカリッと揚がったとんかつ。そして、付け合せのざく切りキャベツとトマト。おしんこの小鉢。そしてお味噌汁とご飯です。

ソースはあらかじめ小皿に注がれた状態で提供されます。ソースはいわゆるオーソドックスなとんかつソースです。

まずはとんかつをと、ソースにちょいちょいとつけて口に放り込みます。「カリッ」と衣が音を立てます。ただ、硬いというわけではありません。最初の食感こそカリッとしていますが、追い討ちをかけるように衣の内側のふんわりした部分を楽しめ、ロースの甘みとボリューム感が押し寄せます。「ええ仕事しますやん」と思わずにっこり。

どれどれご飯を、と思いむしゃりを食べます。と、その瞬間驚きました。ごはんが尋常じゃなくおいしい。米の一粒一粒の食感がしっかりとしており、噛めば噛むほど甘みが出てくる。思わず飯茶碗を眺めると、どの粒もピカピカと輝いているではありませんか。炊き加減も絶妙であることが伺えます。まさに、「銀シャリ」とはこういうものをいうのではないかと思いました。

そこからはとんかつとご飯の怒涛のラッシュ。交互に口に運び、一網打尽に食べつくしてしまいました。

 

やっぱり店主もこだわっていたご飯の出来に!

あまりにもあっという間の食事スピードだったのか、お会計のときに「あんた、食べるのえらいはやいなー!」と店主に驚かれました。私は、正直に「あまりにおいしかったので。特にごはんがすごかったです。あのご飯はとんかつがすすみます」と言うと、途端に店主がにっこりします。「いや、実はねお米こだわってんねん。たぶん家庭で買うお米の2倍くらいの金額ちゃうかな。ちゃんと炊いてるしね」とうれしそうに応じてくれました。

どうやら、お米屋さんに頼んでお店独自のブレンドをしていて、とんかつにぴったりのごはんを提供しているとのこと。どうりでおいしいわけです。

ちょっと営業時間は短いですが、日本橋でとんかつと言えば「ココ」で間違いないのではないかと思われた出会いとなりました。

 

とんかつなにわ

住所:大阪府大阪市浪速区難波中2-6-1

電話:06-6633-0472

営業時間:11時30分~14時 17時30分~20時

定休日:水曜日