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大阪人は、基本的にオモロイものを好みます。なんばグランド花月では、毎週新喜劇が賑わっていますし、日常会話にだってオチを求めます。他の地域から来られた方には、こうした点が随分カルチャーショックのようです。

実は、こうした傾向は飲食店にも言えるかもしれません。「この前なんかオモロイ店に行ってん」と言う話ができるネタ的なお店は、うまいかまずいかを飛び越えて貴重だったりします。

そして、今回ご紹介するのは、間違いなくネタとして色々とツッコミどころが満載の店舗です。はっきり言ってナゾだらけ。そんなカレー屋さん、「シンズキッチン ミニ」です。

そもそも外観からして、何を目指したいのかがナゾ

お店の場所は、日本橋というよりは恵美須町駅からの方が行きやすいところにあります。

恵美須町駅の1—B出口を出ると、堺筋になります。堺筋を1ブロック北上して、左折。すると、オリエンタルで如何にもこうにも怪しげなお店が右手に現れます。そこが「singh’s kitchen mini(シンズキッチンミニ)」です。

訪れたのは夜の8時すぎでした。お店には、LEDの電飾が施されており、ギンギラギンです。そこに下から煽られたように光るグリーンの看板。ただ、看板には電飾が施されておらず、光に飛ばされてよく見えないという・・・。普通に考えれば、ちょっと入りづらい店舗です。でも、入ってしまいます。なぜなら、オモロそうだからです。

ちなみにこちらの店舗、店名に「ミニ」と冠されているところからわかるように、シンズキッチンの姉妹店です。カフェっぽく、サクッとインドカレーを食べられることを売りにしています。

ちなみに、店頭には、19時までの営業という案内がありましたが、20時過ぎでも「OPEN」となっている点もナゾです。

 

サービスがナゾ。というより、日本語があまり通じません

 

割と勇気を持って、店内に入ると2人掛けの席がいくつか並んでおり、壁際にはベンチシートが置かれています。キチキチに詰め込んでも10人座れればいいだろうという程度のこじんまりした店内です。

入ってしばらくしますが、「いらっしゃいませ」の声はありません。仕方なく、席に腰掛けます。そして「すみませーん」と厨房の方に声をかけます。

すると、「ハイー」と店員さん(確実にインド人)がやってきました。そして、無言でメニューを机に置き、キッチンに引っ込みます。「放置プレーかよ(苦笑)」と思いましたが、メニューに目をやりましょう。

すると、4種のカレーセット(税込1050円)、3種のカレーセット(税込950円)、2種のカレーセット(税込800円)と言ったように、その日ラインナップされたカレーから自分の好みに合わせて種類を選べるカレーセットの記載があります。脇には、カレーのラインナップが。結構お腹が空いていたこともあり3種にしようと店員さんを呼びます。

「マトンと、キーマとチキンで」というと、「マトン!」と大きめの声で言われ手元で「×」マークを作られます。どうやらマトンは品切れのようです(選べるカレーが8種類しかなかったのに、1種類欠品だったら8種盛りカレーのメニューは成立しないんじゃないか?と後から思い苦笑しました)。

仕方なく、判読不能だった一つを指差して「これは何?」と問うと、「ベジタブルネ。ワカリマシタ」と言われ、有無を言わさず野菜カレーが3種類目に選ばれてしまいました。

通常のお店なら「オイ!」と怒号の一つでもあげたくなりますが、ナゾすぎて身を任せてしまいます。安かったので、ラッシー(税込100円)を追加オーダー。

 

味がナゾ。きっと肉系カレーは、同じルーで作られている

 

店内に設置されたテレビで映し出されるマサラムービーをしばらく眺めていると、カレーセットが到着します。

しかし、見てみると明らかにメニューの写真よりもショボい・・・。まさかのグレードダウン感です。とはいえ、日本米だけではなく、ブスマティライスというインド特有の長粒種の米も盛られていたり、付け合わせが豊富だったりと、950円にしてはリーズナブルな内容なので納得することにしました。

では、お味をとカレーを食べます。どれもサラサラ系のインド風。一定程度の評価ができるお味です。ただ、どうしても気になったのが、チキンカレーとキーマカレーでおそらくスパイスが同じであるということ。結構凝ったお店なら、具材の肉が種類が違うとスパイスの構成も変えてきますが、同じルーです。「ほんまにインド風なんか!?」という疑念とともに、カオスな雰囲気の中食べすすめていきました。

ふと顔を上げると、キッチンの奥では、「のむヨーグルト」と書かれた紙パックからコップへと注がれる「ラッシー」。そうか、この店のラッシーは「のむヨー」なんだね・・・。自家製ではないことに、妙に納得しましたが、のむヨーの甘さが辛めのルーにはありがたいお供となりました。

なんだか不思議な気持ちで会計を済ませてお店を後にした次第です。インドってこういう雰囲気なのかなあ、というものを味わいたければ、物は試しですから一度訪問されても面白いかもしれません。おそらく、心の中で10回くらいは「なんでやねん!」と叫ぶはずです。

 

店舗情報

 

シンズキッチンミニ

住所:大阪市浪速区日本橋5-10-9

営業時間: 11時〜19時(もう少し遅くまで営業していそうです)

定休日:水曜日

電話:080-3788-1818

ホームページ:http://singh-kitchen.com/mini/