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実のところを申し上げると、訪問し食べてもその内容を書かないお店もあります。その理由は、端的に「面白くない」あるいは「おいしくない」、はたまた「何も驚きがない」というネガティブな理由があるからです。

しかし、その一方で、「書くべきなのか悩むなあ」と感じるお店もあります。それが今回の取り上げる「爆鶏KING」です。このお店、ネガティブな面もあれば、突き抜けてポジティブな面もあります。もっと突っ込んで言えば「伸びしろがある」お店です。だからこそ、ポジティブな面をとらえつつ、こうあって欲しいという願望も書き添えてレポートしたいと考えます。

群雄割拠の日本橋ラーメン事情

今回取り上げる爆鶏KINGは、ラーメン屋さんです。そして、最近の日本橋はラーメン屋の新店舗が続々オープンしています。すでに戦国時代の様相を呈していましたが、新店舗のラッシュでさらに競争に拍車がかかった状態です。そうなってくると、各店舗ともに新しい方向性を打ち出さないと生き残れない状況になってきているのではないでしょうか。

そして、爆鶏KINGは新店舗、それから旧来から営業するラーメン屋さんも含めて「新しい方向性」を確かに打ち出しているお店だと言えます。その方向性とは、「鶏を使った濃厚ラーメン」というものです。

 

場所は日本橋の一等地。オタロードからすぐの場所

実際の訪問レポートに入る前にまずはお店の場所について。とてもわかりやすい場所にあります。オタロードを南下していくと、右手にアニメイト大阪日本橋店が見えてきます。そうしたら、左折し堺筋方面に。老舗のメイドリフレであるナチュレメイドの通りを隔てた向かい側にお店があります。

堺筋から来てもわかりやすく、日本橋界隈の一等地といえるのではないでしょうか。

店舗はと言えば、黒いどデカい看板に目立つ白抜き文字で「超 爆鶏KING」と書かれているため、濃霧でも立ち込めていない限りは見逃すことはないでしょう。

 

入店から残念感満載な対応

 

お店は外に設置された券売機であらかじめ食券を購入して店舗に入るスタイルです。鶏の濃厚ラーメンがイチオシとのことなので、迷わず「ドロ爆」という濃厚鶏ラーメンを注文。お値段は750円(税込み)です。サイドメニューとしてチャーシュー丼250円(税込み)も頼みます。昨今、サイドメニューを頼むと合計で1000円をオーバーすることを考えれば良心的な設定です。

さて、それでは入店です。スルスルッと引き戸をあけてお店に入ると、「いらっしゃいませ」の声はありません。席につき、食券を置くとボソボソっと「ドロ爆とチャーシュー丼ですね」と女性店員が言います。思わず店員さんの顔を見ると、かなり無愛想な感じ。表情がありません。なんとも出鼻をくじかれたような感じです。

また、ちょっと気の利いた店舗であれば、テーブルに水のボトルとコップを備え付けていたとしても店員さんが最初の一杯をついで給仕してくれるものですが、それもありません。あの対応からならそうだよな、と妙に納得してしまいます。

店内にはすでに先客が一人いらっしゃいましたが、その人も同じように対応されていました。お世辞にもサービス精神があるとは言えないでしょう。

さらに驚いたのは、先客と私の2名しかいない。しかも食券をピックアップした当の本人が、チャーシュー丼をまちがって先客の方に渡すという失態まで犯す始末(先客から「僕は注文していないので、あなたですよね・・・」とチャーシュー丼を手渡されたから事なきをえましたが)。どうにも困ったものです。

 

味はよい。ただ、バランスは悪い。

 

そんな一悶着がありつつ、オーダーしたラーメンとチャーシュー丼が揃いました。接客のまずさとは裏腹に、端正なたたずまいです。白っぽいスープの上に、どっさり載った白髪ネギ。そしてハム系のチャーシューです。

スープから麺を持ち上げようとすると重量感があります。スープがからむ、というよりは、「まとわりついている」と言ったほうが正しいでしょう。それだけ粘度の高いスープです。いや、もはやポタージュのようですらあります。

もちろん、味はきわめて濃厚。コラーゲンっぽい濃厚さがあります。ただ、豚骨ではないため思いの外、お腹がもたれるということにはなりません。しかし、濃厚であればそれでよいかというとそうでもありません。粘度が高すぎるため、「気持ちよくすする」ということができません。むしろカルボナーラなどのクリーム系パスタを食べているような感覚になります。もうすこし野菜などでダシをきかせればバランスがよくなるのではないかと思われます。

一方、特筆すべきはチャーシューのうまさです。ハム系だとパサついたり、味気なかったりするケースがありますが、しっかり味わい深く、これだけでも良いつまみになるほどのできの良さです。

というわけで、サイドメニューのチャーシュー丼はなかなかのレベルです。ただ、こちらも太鼓判でおいしい、というかとそうでもありません。というのも、チャーシューとネギだけがトッピングされていて、タレがかかっていません。そのため、人によってはパンチに欠けると感じるのではないでしょうか。机の上にある調味料にも醤油などがないため、味の調整ができません。これをどう考えるか、なかなかな悩ましいものです。

というわけで、ラーメン、チャーシュー丼ともに「どうもあと一歩のバランスに欠ける」という印象です。しばらく期間をあけて、味やサービスが改善されるか。その間に日本橋ラーメン戦争で淘汰されてしまうのか。しばらく様子をみたいなと感じました。

 

爆鶏KING

住所:大阪市浪速区日本橋東4−10−12

営業時間:月〜金は11時30分〜23時、土は11時〜23時、日・祝は11時〜22時

定休日:無休

電話:06−6648−5888