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困りました。本当に困りました。褒めていいのか、けなしてしまうべきなのか。良いところもあれば、頑張って欲しいところもある。まるで2017年におけるヤンキースの田中将大投手の試合ごとの投球のような。そんなラーメン店に出くわしました。悩みつつ、でも正直な言葉でご紹介しようと思います。

そもそもラーメンのスープの種類って

そもそも論として、ラーメンのスープには多様な種類があります。「味付け」で言えば、醤油、みそ、塩、ちょっと毛色が変わってカレーなんてものも。一方、ダシで言えば、鶏、牛骨、とんこつ、魚介、あるいはこれらのミックスです。そして、味付けとダシを掛け合わせることで、スープが生まれます。例えば「とんこつ醤油」と言った具合に。

さて、ラーメンの世界ではこの掛け合わせについて一定のブームがあります。最近では、東京のらーめん二郎を源流にする二郎系ラーメンは、ゲンコツ(とんこつのこと)に濃口の醤油でスープを構成します。いわゆるとんこつ醤油のひとつになります。そしてこの二郎系とんこつ醤油は、関西エリアまでブームの波が押し寄せました。

その一方、とんこつ醤油に魚介をあわせるミックス系のスープも市民権を得はじめていると言えます。

 

鶏への回帰。ただし、中華そば系ではなく濃厚鶏スープ

そんななか、目下注目されつつあるのが、「鶏への回帰」です。大阪では、例えば北区にある「らーめん弥七」や福島にある「ラーメン人生JET」などが有名店として知られます(実は、鶏がジワジワ来ているきっかけをつくったのはJETだ、という人もいます)。

これらの鶏スープで勝負するお店の傾向として「濃厚鶏スープ」を基本とする点が挙げられます。けっして、昔ながらの中華そばではありません。

そして、この濃厚鶏スープの流れに乗るお店が日本橋にもあります。その名は、「鶏豚らーめんジャンキー」です。

 

味のことに触れる前にお店の場所を

ラーメンの味について触れる前に、お店の場所をご紹介しましょう。

まずは堺筋沿いの日本橋4丁目交差点まで行きます。そして、松屋町サイド、つまり東サイドの歩道をワンブロック北上します。すると東に入る通りが目に入ります。通りを隔てて、エーユーショップとソフトバングショップが向かい合わせという場所です。これを目印にしてください。ここまでくれば、その通りを東に少し入ると、黒々しい店舗。存在感のある黒に黄色の電飾をほどこした道路設置型の看板。見過ごすはずはありません。

 

店内は静かな雰囲気。一瞬流行ってないのか?と思ってしまう

お店をおとずれたのは平日の午後7時すぎ。ラーメン店としては、まさしく書き入れ時の時間のはず。しかし、いざ店内に入るとお客さんの姿は見えません。8席程度あるカウンター、4人がけの机ともに空席です。その上、店員さんからのいらっしゃいませの言葉も、なんだかちょっと頼りない感じ。「本当に流行っているのか?食べログで3.5オーバーのラーメン店ってそうそうないんだけどな・・・」とジワリと不安な気持ちが湧いてきます。

 

注文は食券購入式。ラーメンは細麺か太麺かをチョイスできます

 

こちらのお店は食券でラーメンを選択します。今回オーダーしたのは「炙り焼豚らーめん煮玉子付」(税込800円)です。

食券を渡す際に、細麺がよいか太麺がよいかを聞かれます。「どちらがおすすめか?」と聞くと、スープに良く絡むのは細麺との解答を得たので細麺にすることにしました。

 

スープは良いバランス。ただし、「炙り」による香りをどう評価するか?

 

しばらくするとラーメンが提供されました。やや深みのある、真っ白な丼の中で目を引くのは、チャーシューでも煮玉子でもなく、トッピングの野菜。おそらく水菜です。けっこうなボリュームで盛られています。その背後にはやや乳白色っぽい茶系のスープ。そして炙られた焦げ目が美しい焼豚。見るからに黄身がとろりとしている煮玉子もあります。

が、ちょっと残念な部分がいきなりあります。それは焼豚のサイズ。明らかに券売機の写真よりも薄く、そして小さい。写真の場合少々大きくするのはご愛嬌ですが、こちらは歴然とサイズが違います。焼豚はラーメンにおける具材の主役。それゆえ、サイズについてはせめてメニュー写真と同じ大きさにしてほしいものです。

ちょっと不満がうずくのをおさえ、スープを飲み、麺をすすります。ファーストインプレッションは非常に「さわやか」だということです。鶏の濃厚さがあるもののや豚のくささがいっさいありません。コクとうまみだけが先行します。ここには、先程触れた水菜のさわやかさが寄与する部分が大きいのではないかと思います。スープだけでバランスを取ろうとせず、具材の力も借りてバランスを保つ作戦には、なるほどとうなずかされます(しかし、厳しい言い方をすれば、スープだけでバランスを取れ、とも言える部分ではあります)。

一方、サイズにムッとした焼豚は、香りで疑問符がつきました。炙りによってついたスモーキーさによって、焼豚本来のうまさがわからないのです。加えて言えば、ラーメンと一緒に食べたときに、麺とスープの味を邪魔してしまっているのです。麺とスープだけならば問題なく合格点なのに、こだわった焼豚で残念なバランスになってしまっています。

「何を言っているんだ。このスモーキーさこそがアクセントだ」という意見もありそうです。しかし、バランスで言えば、ラーメンの主役は麺とスープ。具材はあくまで脇役なのです(時々主役を食ってしまう名脇役チャーシューもいたりしますが)。この基本的バランスが取れれば「化ける」はず。

そう考えると、「がんばれ!」と心の中でエールを送りたくなるラーメンでした。

 

店舗情報

 

鶏豚らーめん ジャンキー

住所:大阪市浪速区日本橋4-7-26 ワンダ4ビル 1F

電話:06-6631-0102

営業時間:11時〜22時

定休日:不定休