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ラーメンにおける「主役」を考えると、当然ながら「麺」と「スープ」になる。愚問ですね。でも、もう一人の主役がいるはずです。それは「チャーシュー」です。

ああ、「そうだそうだ」という声が聞こえてきます。実際、チャーシューの分厚さややわらかさを売りにするラーメンは結構あります。

実は、日本橋界隈でもそういった売り方をするラーメン店が増えています。もっとも真剣に「肉」と向き合っているお店がどの程度あるかというと疑問が湧いてきます。

そんな中、肉を基軸にラーメンを構築する稀有なお店が存在します。それが、肉屋の中華そば「元」です。どうです?店名に「肉屋」ですよ。ぜひ、腹のすいた男子には一度は訪れてほしいお店です。

牛の看板が物語る、肉への愛

そんな「元」は、割と日本橋のメインストリートからは外れた場所にあります。

堺筋沿いの「日本橋3南」交差点をスタート地点としましょう。ヒーロー系のおもちゃを取り揃えることで有名な「ヒーロー玩具研究所」のある交差点といえばわかる人が多いと思われます。

さて、その交差点から、松屋町筋を目指して東に進みます。この時、通りの北側を歩いて行ってください。2ブロック歩くと、角にお店があります。上を見上げると、まるで水墨画のような大きな牛が描かれた看板が。肉への愛をかんじないでいられません。

 

メニュー構成にも、肉への愛

店舗に入る前にふと目に入るのがメニューを記した看板です。そこには、期間限定の「牛タン塩ラーメン」(税込950円)や「和牛カルビラーメン」(税込1000円が950円に割引)、さらには「和牛ロースラーメン」(税込1000円)などが写真入りで紹介されています。

どれも肉を主役に据えるラーメンばかり。肉屋の屋号は伊達じゃないわけです。

 

ラーメンは味の濃さや麺の選択が可能

訪れたのは12月。寒空の下メニュー看板を見ていると、いてもたってもいられなくなりました。そそくさと店内に入ります。

店は、室内いっぱいのスペースを使って配置されたコの字型のカウンターだけのシンプルな作り。そこにお客さんが腰掛ける丸イスが並んでいます。壁に目をやると、先ほど確認した限定メニューのポップが並んでいます。

若干限定メニューにも心惹かれるものがありましたが、「ここはやはりオーソドックスなものを」と考えて「チャーシュー麺」(税込950円)をオーダーしました。ちなみに肉をおかずにご飯を食べようと考え、ライス(税込100円)もオーダーです。こちらのお店は、ラーメンについては「細麺」か「太麺」。そしてこってり度合いは「こってり」「はんこて」「あっさり」からチョイスできる仕組みです。私は、スープと麺の絡み具合に期待して「細麺」を。脂まみれになりたいので「こってり」を選択しました。

しばらくして、チャーシュー麺とライスという男子大喜びの最強コンビの到着です。

「おお、これはこれは」と思わず位の高い方をお迎えするかのような声が漏れてしまいます。というのも、どんぶりの縁まで覆うように、みっちりとチャーシューが並んでいます。よく見ると、ラーメンの表面までチャーシューだらけです。完全に肉が主役。看板に偽りはありません。

 

ラーメンは醤油のしっかり系テイスト。満足感高し

「ふん。そうは言ってもラーメンは麺とスープがあってこそ」と思い、ズルズルっとひとすすり。これが意外に「役者な」味です。おそらく、金久右衛門系の黒醤油スープを思い浮かべていただくと近いイメージだと思います。濃い口の醤油。そしてたっぷりの背脂。これがたまごたっぷりの細麺によく絡み、満足感のある味に仕上がっています。昨今、醤油ベースのしっかりテイストを提供する店舗が減っている中で貴重な存在と言えます。

さて、本丸のチャーシューです。正直に言って、このラーメンどこをどう突いても、どうひっくり返してもチャーシューに当たります。肉の海です。残り枚数を気にせず、ワシワシとチャーシューを食べられます。その点がまず素晴らしい。

お肉のお味も申し分なし。適度にほろりと崩れる柔らかさ。そしてスープに負けない塩加減。「言うことございません」と独りごちてしまいます。

気を良くした私は、禁断の秘技、「チャーシューのライス巻き」をしました。読んで字の如し。チャーシューを取り出し、それを使ってライスをくるりと巻いて、お手製の肉巻きおにぎりを作って食べることを意味します。濃口のスープが手伝って、幸せな味が実現します。

当初は濃いかな?多いかな?と思ったラーメンとライスも、気づけばスープまで綺麗さっぱり空になりました。

 

ランチ時はさらにお得なサービスがあるのもうれしい

こちらのお店は、ランチタイムであればご飯は無料でついてくる。

さらに追加100円でチャーシュー丼へのアップグレードが可能と言うのもうれしい。

 

腹が空いた時の昼時などにはうってつけのお店と言えるのではないでしょうか。個人的にはリピート必至の隠れた名店と思う次第です。

 

店舗情報

 

肉屋の中華そば「元」

住所:大阪市浪速区日本橋東1-10-7

電話:06-6647-6101

営業時間:11時~22時

定休日:水曜日