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お菓子と一口にいっても、ホールケーキにはじまり、タルト、クッキー、ビスケットなどなど。さまざまな種類があります。そして、それぞれを作る時に、専用の器具や材料が必要になります。

いざこうした器具や材料を探そうとするとどこに買いに行けばよいのか困るものです。かく言う私も、家族と「シフォンケーキを作ろう!」と言う盛り上がりを見せたときに、「うちにはシフォンケーキの型がないぞ。どこに買いに行けば良いのか?」とすぐに壁にぶち当たりました。

近所にあるスーパーの調理器具コーナーに行ってもホールケーキの型はあるものの、シフォンケーキの型はありません。なるほど、お菓子作りの器具を買うのはけっこう大変だと気が付きました。

そんなわけで、ちょっと頑張ってホームメードケーキにチャレンジしたい時。頼れる器具店を知っていると便利です。そして、日本橋にはサブカルチャーショップにまぎれてお菓子作りの器具をずらりと取り揃える店舗があります。今回は、そんなお菓子作りの強い味方を紹介します。

 

実は、日本橋界隈は「問屋街」でもあります。

そもそも、日本橋界隈は調理器具の問屋街という側面があります。例えば、日本橋のご近所でもある千日前道具屋筋商店街は、料理人達が集う調理器具の問屋街です。また、家具などの問屋も集まるエリアだったりします。

そんなわけで、実は歴史的に見て日本橋界隈には調理器具の専門店が集まっているわけです。

今回ご紹介する「JHCナンバ店」は、そうした背景のある調理器具店のなかでも、お菓子作りに特化した品揃えを誇るお店です。

お店までの行き方は極めて簡単。難波中2丁目交差点からオタロード方面に進みます。そして、ひとつめの角を右折。そのまま右手を見ながら直進すること数分。すると薄いピンク色の看板が目に入ってきます。

実はこのお店、裁縫グッズなどを扱う「アワジヤ」が手がける店舗。アワジヤの品揃えの豊富さは知られていますよね。そんな専門性のあるお店が手がけるお菓子作りの専門店だからこそ、気合いが違うというわけです。

ちなみにJHCとは「ジャパンホームメイドケーキチェーン」の略称です。

 

器具だけ、と思いきや材料も

 

お店のガラス扉をくぐると、静かな店内です。私はてっきりお菓子作りの器具類だけを扱うお店かと思っていたので面食らいました。

というのも、お店に入ってすぐに目に飛び込んできたのは所狭しと並べられた「食材」だったからです。

例えば、焼き菓子に使うレーズンなどのドライフルーツに始まり、さまざまなリキュール類。入って左手に位置するショーケース型の冷蔵庫には、白あん、抹茶あんなどの「あんこ」まであります。もちろん、お菓子作りに不可欠な小麦粉類はもちろんのこと、バターなどもさまざまな種類が置かれています。

なるほど。お菓子作りには専用の器具だけではなく、「特殊な材料」が多いのも事実。こうしたものを揃えようと思うと、あれこれとお店を回って探さなければならず一苦労です。しかし、JHCナンバ店のような専門店に来れば、専門的な食材も一気に揃えることができます。

作りたいお菓子のレシピを携えてかごにホイホイと入れていくことができるのはとてもありがたいことだと思いました。

そんなことを考えながらお店を見回していると、外観はビルでしたが商品売場は1階のみです。複数階に渡って器具が並んでいることを想像していたので、その意味ではちょっと裏切られました。

もっともお店の奥行きがかなりあり、店内の奥に器具類が置かれています。

 

シフォン型ひとつでも様々。奥が深い!

 

店舗の奥に器具類があることがわかったので、奥さんに買ってきてと言われた「シフォン型」を求めて進みます。すると、一番奥まった場所にズラリとシフォン型が並んでいるではありませんか!

正直、「あっても1〜2種類だろう」とタカをくくっていましたが、棚にズラリとシフォン型が並んでいることにひるんでしまいました。

アルミ製に紙製。さまざまなサイズ。一体何を選べばいいのか、途端にわからなくなり天井を仰いでしまいます。

すると、天井にほど近い場所に大きなポップがありました。そこには、シフォン型についての事細かな説明があります。よく読んでみると、シフォンは短時間で熱を通してふっくら仕上げなければならず、そのため「熱の伝達効率がよいものを選ぶ」のが重要だということ。そのため、素材としては熱伝達の効率がよいアルミ製がおすすめとあります。また、それぞれの素材に応じて器具のお手入れ方法などもまとめられており、私のような素人が迷うところを的確に導いてくれます。ありがたやありがたや。

ただ、若干心配だったため店員さんに相談。「すみません。シフォン型を買いに来たのですが。はじめて家でシフォンを焼こうと思って。どれを買えばいいですか」と恐る恐る聞く、アラフォーのおっさん。お菓子作りの専門店ではいかにも滑稽です。

にもかかわらず、「ご家族で焼かれるんですか?でしたらこれぐらいのサイズのアルミ製がいいですよ。きれいに焼けるといいですね!」とやさしく応じてくれました。シフォンはふっくら仕上げるのが難しいお菓子。はじめて焼くということを聞いて、失敗が起こりにくいものをチョイスしてくれた。流石です。

オススメをそのまま購入することにしました。しかし、器具の相場観というものを知らなかった私には、10号サイズのシフォン型で3000円ほどを支払わなければならないというのは正直驚いたところです。

「うーーむ。これだとシフォン買った方がやすいよな。いやいやいや、いい器具を買ったんだから、絶対失敗しないように焼いてやる!」とコストに対するリターンを固く誓います。

 

パンとケーキの講座まで開講

お店を後にしようとした時、ふと壁に目をやると様々な講座が開催されているという案内を目にしました。どうやら2階部分が教室になっており、そこでお菓子作りの教室が開講されているようです。ジャンルも焼き菓子もあればパン作り教室もありバラエティに富んでいます。

「へ〜」と思って店を出ると、店先でシェフっぽい格好の人とスレ違いました。どうやら教室の先生と思しき人で、スタッフに「こちらの2階です」と案内されています。なるほど、講師はお菓子の専門店などから呼んでいるのだな、と合点がいきます。ここも専門的です。

 

ちなみに、購入した型で挑んだ初シフォンは無事にふくらみ、ふわふわの食感を楽しめました。やはり頼るべきはプロの器具ということだと、痛感した次第です。

店舗情報

JHCナンバ店

住所:大阪市浪速区難波中2−7−4

電話:06−6633−5305

営業時間:9時〜18時

定休日:火曜定休